タワマン文学69ー視聴覚室のプロジェクター

Posted by いそぎんちゃく on 2025/02/11

このストーリーはAIで作成されており、フィクションです。


第60本目:「視聴覚室のプロジェクター」


起:忘れられた部屋

高校2年生の浅井陽平は、図書室や音楽室など、静かな場所を好んで放課後を過ごしていた。そんなある日、廊下の奥にある視聴覚室の扉が少し開いているのを見つけた。

「こんなところ、あったっけ?」

興味本位で中に入ると、薄暗い部屋には古びたプロジェクターとスクリーンが置かれていた。部屋の隅には、ビデオテープや古いフィルムが山積みになっていた。

陽平がプロジェクターに触れていると、背後から声がした。

「それ、まだ動くよ。」

振り返ると、同じクラスの工藤真琴が立っていた。彼女は放送部に所属しており、視聴覚室の設備に詳しいらしかった。

「動くの?これ、古そうだけど。」
「意外とね。でも、もうほとんど使われてないから、誰も来ないんだよね。」

真琴の説明を聞き、陽平は「じゃあ、俺たちで何か使い道を考えようよ。」と提案した。


承:映像を作る

それ以来、陽平と真琴は放課後に視聴覚室を訪れるようになった。最初は過去の学校行事の記録映像を見たり、プロジェクターを使って遊んだりしていたが、次第に「自分たちで映像を作ってみよう」という話になった。

「どんな映像を作る?」と陽平が聞くと、真琴は少し考えてから、「学校の風景を撮ってみるのはどう?」と提案した。

二人は放課後の校舎を歩き回り、廊下や教室、校庭の夕焼けなどを撮影していった。

「これ、なかなかいい感じじゃない?」と真琴が言うと、陽平も「意外と撮るの楽しいな。」と答えた。

二人は撮影した映像を編集し、音楽をつけて、短いドキュメンタリー風の作品を作り上げた。


転:文化祭への挑戦

ある日、真琴が「この映像、文化祭で上映してみない?」と提案した。

「え、でもこんな短い映像で大丈夫かな?」と陽平は不安を口にしたが、真琴は「絶対みんな喜ぶよ。だって、学校の良さがいっぱい詰まってるもん。」と自信満々だった。

文化祭で視聴覚室を使った「映像上映会」を開くことが決まり、二人は上映用の準備に追われた。プロジェクターを調整し、映像の音量やタイミングを何度も確認する日々が続いた。


結:上映会の成功

文化祭当日、視聴覚室での上映会は予想以上に多くの生徒が訪れ、映像が始まると皆がスクリーンに見入った。

「これ、うちのクラスの教室じゃん!」
「校庭の映像、すごく綺麗!」

上映が終わると、大きな拍手が起こり、真琴は「良かったね!」と笑顔で陽平に言った。

「お前が提案してくれたからだよ。」と照れくさそうに言う陽平に、真琴は「でも、陽平が撮影を手伝ってくれたから完成したんだよ。」と感謝の言葉を返した。

放課後の視聴覚室で始まった二人のプロジェクトは、ただの映像作りを超えて、学校生活の特別な思い出として刻まれた。

そしてその日から、視聴覚室は再び生徒たちの間で注目される場所となり、二人にとっても特別な空間として心に残り続けたのだった。


ー完ー