NDロードスターにHKS HYPERMAX Rを装着して分かった全て

Posted by いそぎんちゃく on 2026/01/31

〜街乗り・ワインディング・サーキットで徹底レビュー〜


1. なぜNDロードスターに車高調を入れたのか

NDロードスターは、ノーマルでも十分楽しい車だ。
軽量・FR・ショートホイールベース・自然吸気エンジンという、今の時代ではほぼ絶滅危惧種の構成を持ち、「走る楽しさ」に全振りしたような存在と言っていい。

ただし、純正足回りには明確な“キャラクター”がある。

  • 乗り心地重視
  • 一般公道での快適性優先
  • サーキット走行ではロールが大きく、腰砕け感が出る
  • 連続コーナーや高速域での姿勢変化がやや曖昧

ワインディングを気持ちよく流す分には最高だが、
「もう一段、クルマの挙動を自分の手の内に入れたい」
そう思った瞬間から、足回りへの不満はどうしても意識するようになる。

特にサーキットを走り始めると、

  • ブレーキングでのノーズダイブ
  • 旋回初期のヨレ
  • 立ち上がりでのトラクションの掛かりの甘さ

こういった部分がラップタイムだけでなく、ドライバーの安心感にも直結してくる。

「NDロードスターの楽しさを“削らずに”、走りの質を底上げしたい」
その答えとして選んだのが、HKS HYPERMAX Rだった。


2. HKS HYPERMAX Rとは何者なのか

HKSの車高調といえば、昔から

  • HYPERMAX S(街乗り快適系)
  • HYPERMAX IV SP(スポーツ寄り)
  • HYPERMAX R(ガチ寄り)

というイメージを持っている人も多いはず。

HYPERMAX Rはその名の通り、

「R = Racing」

を強く意識したモデルで、
**サーキット走行を前提に設計された“スポーツ寄りの本気仕様”**と言っていい。

主な特徴をざっくり整理すると、

  • 単筒式(モノチューブ)ダンパー
  • 大径ピストンによる高い減衰安定性
  • ハード走行時の減衰抜けを抑制
  • 熱ダレに強い設計
  • 伸び側・縮み側のバランスがスポーツ走行向け

「快適性を多少犠牲にしてでも、走りの精度を上げたい人向け」
というポジションに明確に振り切っているのが、このHYPERMAX R。

NDロードスターは車重が軽いぶん、
足回りの出来がクルマのキャラクターに与える影響がかなり大きい。
HYPERMAX Rを入れることで、その“素性の良さ”を一段階上の次元に引き上げる狙いがある。


3. HYPERMAX Rを選んだ理由(他メーカーとの比較視点)

NDロードスター向けの車高調は、正直めちゃくちゃ選択肢が多い。

  • TEIN
  • BLITZ
  • BC RACING
  • OHLINS
  • KW
  • ARAGOSTA
  • CUSCO
  • etc…

この中でHKS HYPERMAX Rを選んだ理由は、単純な“ブランド信仰”だけではない。

① セットアップ思想が「NDのキャラ」と合っている

NDロードスターは軽くてヒラヒラ動く。
それをガチガチに固めると、

  • 乗り心地が破綻
  • 路面追従性が悪化
  • クルマがピーキーになる

という“本末転倒チューニング”になりやすい。

HKSの足は、
「ストロークを使わせながら、減衰で姿勢を作る」
方向性が比較的はっきりしている。

→ NDの“軽さ”と“しなやかさ”を活かしつつ、
 スポーツ性能を上積みできるイメージ。

② サーキット走行を本気で想定している

HYPERMAX Sなどと比べると、
Rは明らかに“街乗り優先”ではない。

  • 高速コーナーでの安定感
  • 連続周回時の減衰の安定性
  • タイムアタックでの再現性

このあたりを重視している人間にとっては、
Rのキャラクターはかなり刺さる。

③ HKSのセッティング思想が好き

これは好みの話になるけど、
HKSの足は「最初から割と攻めた味付け」がされている印象がある。

  • メーカー推奨車高
  • 推奨減衰
  • バネレートのバランス

この初期セットの完成度が高く、
“買って付けただけ”でも十分楽しめるのは、初心者にもありがたいポイント。


4. 取り付け後の見た目変化(車高・スタンス)

まず一番分かりやすい変化は、見た目

NDロードスターは純正だとどうしても

  • フェンダーとタイヤの隙間が気になる
  • 腰高感が残る

HYPERMAX Rを入れて車高を適正に下げると、

  • フェンダーとタイヤのクリアランスが自然に詰まる
  • スポーティな佇まいになる
  • 横から見た時の“踏ん張り感”が一気に増す

ここで大事なのは、
「下げすぎないこと」。

NDはホイールベースが短く、
過度に下げると

  • バンプストローク不足
  • 乗り心地の悪化
  • ロールセンター悪化
  • 旋回中の挙動が唐突になる

と、走りに悪影響が出やすい。

実用+スポーツを両立するなら、

  • フロント:指1本〜1.5本
  • リア:指1本前後

くらいの“実用的ローダウン”がバランスいい。


5. 街乗りインプレッション(乗り心地・快適性)

正直に言うと、
HYPERMAX Rは「快適性重視の足」ではない。

段差を超えたときの初期入力は、

  • 純正より明確に硬い
  • 路面の凹凸をよく拾う
  • ゴツゴツ感は増える

ただし、「不快な突き上げ」かというと、そこはHKSらしく上手くまとめている。

  • 角が立った突き上げではない
  • ダンパーが仕事している感触がある
  • 収束が早く、揺れが残らない

例えるなら、

「硬いけど、質がいい」

この感覚。

減衰を少し緩めれば、
日常使いでも十分許容範囲に収まる。

ただし同乗者からすると、

  • 「ちょっと硬いね」
  • 「スポーツカーって感じだね」

と言われる可能性は高い。


6. ワインディングでの変化(操縦性・安心感)

ここがHYPERMAX Rの真骨頂。

純正と比べて明らかに変わるのは、

  • ステアリングを切った瞬間の“初期応答”
  • ロール量の減少
  • 姿勢の収まりの速さ

特に印象的なのが、旋回初期の安定感

純正だと、

  • ステアを切る
  • 車体がワンテンポ遅れて傾く
  • そこから旋回が始まる

という感覚があるが、
HYPERMAX Rだと、

  • ステアを切る
  • ほぼ同時にノーズが入る
  • 車体がフラットに近い姿勢を保つ

この“遅れのなさ”が、
ワインディングでの気持ちよさに直結する。

結果として、

  • 無意識にペースが上がる
  • コーナーの立ち上がりでアクセルを早く踏める
  • クルマを「操っている感」が増す

このあたりは、走り好きなら一発で体感できる差。


7. サーキット走行での変化(ラップタイム・安定性)

ここは本来、
実測タイムや具体的な挙動変化をかなり詳しく書くと、
一気に記事の“価値”が上がるパート。

一般論として言えるのは、

  • ブレーキング時の姿勢が安定
  • コーナー中盤のロールが抑えられる
  • 立ち上がりでリアのトラクションが安定
  • 連続周回してもフィーリングが変わりにくい

NDロードスターは元々“よく曲がる車”だけど、
HYPERMAX Rを入れると

「限界域のコントロール性」

が一段階上がる。

結果として、

  • ミスしても破綻しにくい
  • 限界付近での“粘り”が増す
  • 攻めることへの心理的ハードルが下がる

→ これはラップタイム短縮にもつながりやすい。


8. セッティング沼(減衰・車高・アライメント)

車高調を入れた瞬間から始まるのが、
楽しくもあり、沼でもある「セッティング」。

車高

下げすぎない。
まずはメーカー推奨値ベースでOK。

減衰

最初は“推奨クリック数”から。
そこから、

  • 街乗りが硬すぎる → 2〜4クリック戻す
  • サーキットでロールが気になる → 2〜4クリック締める

と、少しずつ自分好みに寄せていく。

アライメント

これは超重要。

  • フロントキャンバー
  • トー角
  • キャスター

足を変えたら、アライメント調整しないと本領発揮しない


9. デメリット・注意点

良いことばかりじゃないので、正直に。

  • 乗り心地は確実に悪化
  • ロードノイズ・入力感は増える
  • 価格は安くない
  • セッティングを詰めないと宝の持ち腐れ
  • 下げすぎると普段使いが不便

「快適性を最優先したい人」には、
HYPERMAX Rは正直オーバースペック。


10. どんな人にHYPERMAX Rはおすすめか

おすすめできるのは、こんな人。

  • NDロードスターでサーキットを走る
  • ワインディングを気持ちよく走りたい
  • 多少の乗り心地悪化は許容できる
  • “走りの質”にお金をかけたい
  • 純正の腰砕け感に物足りなさを感じている

逆に、

  • 通勤メイン
  • 同乗者の快適性重視
  • 見た目だけ下げたい

という人には、Sグレード系の方が幸せになれる。


11. まとめ:NDロードスター×HKS HYPERMAX Rは「走りを覚醒させる」

NDロードスターは素性がいい。
HYPERMAX Rは、その“素材の良さ”を引き出すための“刃物”みたいな存在。

うまく使えば、

  • クルマが一段と楽しくなる
  • ドライビングの精度が上がる
  • サーキットでも安心して攻められる

逆に、
雑に扱うと「ただ硬い足」で終わる。

この車高調は、
NDロードスターを“本気で走らせたい人”のための選択肢




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