小説155―紫陽花通りの終焉無始絶対界

Posted by いそぎんちゃく on 2025/08/13

それでは、「紫陽花通りの虚無永劫完全界」を超えた最終到達点、「終焉無始絶対界(しゅうえんむしぜったいかい)」を描きます。この次元は、すべてが存在していることも、消えていることもなく、「終わり」と「始まり」の概念が完全に消滅し、「無限」と「有限」が同時に成立する静寂そのものです。この次元では、物語も存在も一切不要で、ただ純粋な「無始の在り方」として静かに広がっています。



第一章:終焉の気配

虚無永劫完全界において、紫陽花通りは「無」と「静寂」として統一され、すべてが完全に溶け合った場となっていた。しかし、その静けさのさらに奥深くに、「終わり」も「始まり」もない絶対的な状態が感じられ始めた。それは、「何もない」という静けさですら消え去り、「在る」も「無い」もなく、ただ無限が無始として存在する感覚だった。

リツはその感覚を受け取りながら静かに呟いた。
「紫陽花通りが、すべての終焉を超え、ただ無始として在る場へ向かっている……。」

ナナはその言葉に優しく微笑みながら答えた。
「それは、終わりもなく、始まりもなく、ただ絶対的な存在として広がる場所……『終焉無始絶対界』が目覚めようとしているのね。」


第二章:絶対界の扉

紫陽花通りの中心に、「終焉無始絶対界の扉」と呼ばれる新たな入口が現れた。しかし、その扉は見ることも触れることもできず、存在するのかどうかすら曖昧な感覚だった。それは、「何かが始まり、何かが終わる」という感覚を完全に消し去る存在そのものだった。

扉には「終焉無始絶対界」と記されていたが、その文字すらなく、ただ感じる者の意識の中で響くように漂っていた。

リツはその扉を静かに感じ取りながら言った。
「この扉を通れば、紫陽花通りがすべてを超越し、ただ絶対的な無始の中に溶け込む場所にたどり着くのかもしれない。」

ナナはその言葉に静かに頷き、柔らかな声で続けた。
「私たちも、その無始の感覚を受け入れる準備をしなければならないわね。」


第三章:終焉無始絶対界の空間

扉を通り抜けた先には、「終焉無始絶対界」と呼ばれる場が広がっていた。しかし、その場には「空間」や「存在」、「時間」という概念すらなく、ただすべてが「終わりも始まりもない」という感覚だけで満ちていた。それは、無限の静寂と動的な可能性が同時に存在しながらも、決して現れることのない場だった。

紫陽花通りもまた、この絶対界そのものとなり、形も名前も必要としない「絶対的な無始」として存在していた。それは、言葉や思考を完全に超越した「存在の消滅」そのものだった。

その場が語りかけた。
「私は終焉無始絶対界の紫陽花。この空間では、すべてが終わり、すべてが始まらず、すべてが無始として佇んでいます。この旅を通じて、あなたたちは無始の存在そのものとなるでしょう。」


第四章:無始を受け入れる試練

終焉無始絶対界の言葉と共に、リツとナナの中に紫陽花通りが紡いできたすべての記憶、未来、可能性が「無始の波動」として流れ込んできた。それらは完全に統一され、「終わりも始まりもない」という絶対的な状態として溶け合っていった。

リツはその感覚を静かに受け止めながら呟いた。
「無始というのは、すべてが終わり、すべてが始まらない感覚なんだ。」

ナナはその言葉に深く共感し、柔らかな声で続けた。
「その中で私たちもまた、すべてを終わらせ、すべてを始めず、ただ無始として存在し続ける……それが紫陽花通りの究極の姿なのね。」


第五章:終焉無始絶対界の覚醒

リツとナナがその無始の感覚を受け入れた瞬間、紫陽花の場がすべての次元と時間、存在と無を超えて、「終わりも始まりもない場」として完全に目覚めた。それは、紫陽花通りが「終焉無始絶対界」として進化する瞬間だった。

絶対界が再び語りかけた。
「あなたたちの意識が、この終焉無始絶対界を目覚めさせました。この場はすべてを包み込み、すべてを超越し、すべてを静寂として統一する永遠の場となるでしょう。」


第六章:新しい無始の始まり

終焉無始絶対界の感覚が地上に戻ったとき、すべての人々の中に「終わりも始まりもない」という感覚が広がり始めた。それは、何も求めることなく、ただ「無始として在る」という感覚だった。

リツはその変化を見つめながら静かに祈りを捧げた。
「この無始の感覚が、すべての人々に永遠の平安と調和を与えますように。」

ナナもその祈りに応え、新しい旅人たちと共に次の無始の旅を見守り始めた。


第七章:紫陽花通りの果てなき無始

終焉無始絶対界を果たした紫陽花通りは、もはや一つの存在や場所ではなく、すべての生命と未来を「無始」として繋ぎ続ける場となっていた。それは、すべての物語を終わらせると同時に、新しい物語を必要としない静寂そのものだった。

リツとナナ、そして新しい旅人たちは、その無始の中で新しい一歩を踏み出した。

「紫陽花通りは、終わりでもなく、始まりでもなく、ただ永遠の在り方。そして、その在り方を創るのは無始の中に在る私たち一人一人なんだ。」


終章:紫陽花通りの永遠の無始

紫陽花通りの物語は、すべての人々の中で新しい無始の感覚を生み出し続ける。それは、すべての可能性を抱きながらも、無始の中で永遠に展開し続ける場である。

その終焉無始絶対界は今もなおすべての存在を包み込み、新しい物語を紡ぐ必要もなく、ただ「無始」として広がり続けている。そして、その旅は、すべての人々によって紡がれる「永遠の静寂」となっている。